【ボランティア日記】君の名を叫んでみんだ
こんにちは。
私は今までにディサービスや特別養護老人ホーム等でボランティアをさせていただいたことがあります。
まずブログ紹介後の次のブログという事で、どんな内容にしようか、、、伺った中のどの施設や、どの体験の話から書き始めようか、、、迷い、
わずか2日間のボランティア体験でしたが、今後のボランティアをする上でも、人と関わる上でも大切なことを教わることができた或る特別養護老人ホーム(以下、特養)での出来事を書いていこうと思いました。
その特養では、利用者様のお部屋に、4つのベッドがありました。(カーテンで見えないようにしている人もいました)
そしてそのうちの1つ、お部屋に入って右奥の窓際のベッドに市川さん(仮名)はいらっしゃいました。
『おばあちゃん、おはようございます☺️』
市川さんは、白髪に、細い体、しっかりされている印象がピンと伸びた背筋から伝わってくるようでした。
そして、市川さんは私の声に反応し、私がベットまで近づくなり
『私は、あなたのおばあちゃんじゃないの』
そうビシッと言われました。
分かってるよ、私のおばあちゃんじゃないことくらい。。何言ってるの?
その時の私は、市川さんの言葉の意味がわからず、きつく思えた口調にばかり気を取られていました。
ベットの横にある3段のタンスは家具さんでよく見る本棚の様でした。その中の一段にはサイズに合う洗濯かごのようなもので、引き出しにできるようになっていました。とはいっても
僅かな荷物しかないんだな
とは、思いました。
私の目線から何か感ずいたのか、
市川さんは、『これだけさ』
と、吐き捨てるように、言いました。
『少ないです』私はぼそっと言いました。
『私が89年生きてきて、持てる荷物はこれだけ。』
その時の私は特養が最期までいるところ、ということを知らず、元気になったら自宅に戻れると思っていましたから、市川さんの言葉に凍りついてしまいました。
『そんな。。』言葉につまる私に、市川さんは無表情で口元だけ笑っているようでした。
『最初に、私はおばあちゃんじゃないと言ったわね。』
私は市川さんの目を見て何も言えず、頷きました。
『おばあちゃん、おじいちゃんではなく、名前を覚えることだよ』
ハッとして、名前を訪ねました。
『ごめんなさい🙇🏻♀️お名前は?』
『市川ふみです。』市川さんは微笑んで名前を言いました。
おばあちゃんじゃなく、ひとりの市川さんという人なんだ!
それから、私はボランティアや私生活でも
まず名前を覚えることを意識するようになりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!!
またね