【ディサービス日記】さぁ なにをかぞえよう
こんにちは。
私は今までにディサービスや特別養護老人ホーム等でボランティアをさせていただいたことがあります。
ディサービスにはいろいろな規模があります。私は市営と私営でやられている施設、2ヶ所でボランティアをさせていただいてきましたが、お客様の人数はどちらも月曜~土曜までで平均して25人くらいでした。
ディサービスに、お客様がいらっしゃる頻度は市営、私営共に様々です。どちらも毎日いらっしゃる方もいますが、『月、水、金』『火、木、土』のように、だいたい週に3日の方がほとんどで、お昼ご飯を自宅で済ませてからいらっしゃる方もいます。
今回は、私がはじめてボランティアをさせていただいた私営のディサービスでの出来事を書いていきたいと思います。
たまさん(仮名)のご自宅がディサービスの建物の目と鼻の距離にあると知ったのは、ディサービスのボランティアをはじめて少し経った頃でした。
たまさんは、月曜から土曜まで、朝から夕方までずっとディサービスで過ごしていらっしゃいます。
その日の午後のレクレーションは、脳トレでした。
脳トレといっても、いわゆる数独やナンプレ、クロスワードなどの類ではありません。お客様の前に置かれていくのは、小学校低学年から中学年の算数のプリントでした。1桁の足し算、2桁の数と1桁の数の足し算、引き算。
『こんなの簡単!バカにしないでよねえ』
いろいろな方がいらっしゃるので、計算にしても得意不得意があります。いい大人なのに、こんなものをやれというのか、、、というバカにされたように感じられるのもまた、私はごもっともな話だと思いました。
たまさんは、計算はよく分からない、、という感じでした。
テーブルの空気は悪く、出された課題にバカにされてると感じられイライラされている方、ため息混じりに黙されている方、簡単すぎる問題に呆れながら解いている方、、、。その中でたまさんは、他の方とは様子が違うようでした。
『たまさん、どうですか?』私は、たまさんのなにも手がついていないプリントを覗き込みながらゆっくり尋ねてみると、
『わからないわ』と恥ずかしそうに小さな声でぽつりと返事は返ってきた。
『わからんのー?これは3で、次は6、15、3、6、12』向かい側に座っていたお客様が前のめりになり、たまさんのプリントを覗き込み順次に答えを言っていく。たまさんは、すごいなぁという表情で耳を傾ける。
私はいいことを思いつき、たまさんにそれを試してみる事にしました。
『たまさん、一緒にやってみませんか?』
『、、、うん』
2+1 の問題を私は、たまさんの家族構成を踏まえて
『たまさん、娘さんが2個草餅を買ってきてくれたの』
たまさんは、じっと私の方を見て聞いてくださっています。
『で、そのあとに、娘婿さんが帰ってきて、温泉饅頭を1個買ってきたの。たまさん、何個食べられますか?』
『3個!』
『正解!!たまさん出来てますよ!
『じゃ、次行きますよ』
『娘さんが紅白饅頭を4個買ってきました。そのあと娘婿さんはいちご大福を2個買ってきました。たまさんは何個食べることができますか?』
『6個だね!』
『正解!じゃー次!今度は娘さんは草餅を6個買ってきました。その後、旦那さんは草餅を9個買ってきました。たまさんは何個食べられますか?』
たまさんは、間髪入れずに
『そんなに食べられないわ』と大笑い。
さっきまでピリピリしていたテーブルにいた他のお客様もみんなたまさんのユーモアある回答に声を出して笑いました。
たまさんは、まわりの皆を見て、また笑いました。
たしかに、15個は、フードファイターでもなければ、食べられないですよね、
たまさん、大正解🙆♀️
空気をさりげなく変えられるユーモアもあるたまさん、素敵な方です!大好き!
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
またね