【ディサービス日記】あるがままの心で

 

こんにちは。

 

私は今までにディサービスや特別養護老人ホーム等でボランティアをさせていただいたことがあります。


ディサービスにはいろいろな規模があります。私は市営と私営でやられている施設、2ヶ所でボランティアをさせていただいてきましたが、お客様の人数はどちらも月曜~土曜までで平均して25人くらいでした。

 

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今回も、私が最後にお世話になった市営のディサービスの出来事を書いていきたいと思います。

 

 

同じディサービスのブログはこちらです。

見ていただけたら、嬉しいです。

 

 

 

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ディサービスを利用されるお客様の年齢にもなれば、帽子服、スカート、バックに地味な色を選ぶ人が多いように思います。

 

 

なぜでしょう。。

 

 

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でも、綺麗な色を見ると、気持ちはわくわく、

様々な素敵な模様を前に、どれにしようかな。。

そんな風に様々な折り紙を前に選ぶ指先は、表情は、楽しそうです。

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   ただ、80代くらいにもなると、きちんと折る ということは、目が見えづらくなったり、手が震えてきたり、、等の理由から、お客様方を見ていると、中々難しいように感じました。

 

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    今回は、野崎さん(仮名)というお客様の話を書いていきたいと思います。

 

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   ディサービスではその季節に応じて、お部屋の壁やあちこちを色紙で飾り付けたりしていました。

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その日のレクレーションは、こどもの日の飾り付けに、兜をおる というものでした。

 

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   お部屋でお客様方が囲んでいるテーブルは、長いテーブルでした。長い方に2人ずつ、短い方に1人ずつで、大抵4人~6人で座られています。でも、野崎さんだけは、なぜか1人用の小さなテーブルの前に座っていました。座らされていました。

 

 

    兜を折るのに、私は野崎さんの小さなテーブルの前まで来ると、よそのテーブルから空いている椅子を拝借し、、こうして話しながらの楽しい兜作りがはじまりました。

 

 

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兜の作り方って、わかりますか?

 

昔、幼稚園で折ったかも。。小学校で、、。

きっと折ったら、あー、そういえば、、、と折った記憶が呼び起こされるものの、中々、すっと兜を折れる人は少ないと思います。

 

 

折り方の紙を見ながら、野崎さんと私は、『折り紙を三角に折って』と進めていくと、兜の折り方って、途中まで金魚と一緒なんです。それで、

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野崎さんは、『これは、金魚だな😆』と私の方を見て、笑うんです。毎回金魚のあたりに近づいてくると、指先の動きが気持ち早くなり、そして、新鮮さを含ませて、嬉しそうに『これは、金魚だな😆』と笑うんです。

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98歳の自分のおばあちゃんよりもずっと、歳上なのに、小さな小学生の野崎さんが見え隠れしたりして。。

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    何個か兜を折った後、野崎さんがトイレに立ったので、私は他のテーブルの様子を見てまわることにしました。

 

 

 

野崎さんがトイレから戻ってこられた時、私は他のテーブルでお客様と話をしていました。

 

 

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野崎さんはその姿を見ると、1人用の自分の席は見向きもせず、私のいるテーブルまで歩いてこられ、空いている席にすっと腰をおろされました。何の迷いもなく、、。

 

 

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その席の向かいには、ピシッとした性格で厳しい加藤さん(仮名)が座っていましたから、突然の来客?に加藤さんは、野崎さんを獲物を狙う虎かライオンのようなするどい目つきでじっと睨みつけているのです。

 

 

 

加藤さんが見ていたのは、野崎さんの手元でした。加藤さんは、とにかくピシッと降りたい人。そんな折り方をしない野崎さんですから、加藤さんはただただ、唇をグッとかみ締め苦虫を噛むような表情で見るしかありませんでした。

 

 

 

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でも、野崎さんは、そんな鋭い視線をびくともせず、

黙々と、広いテーブルを持て余しながら、嬉しそうにいつまでもそこにいました。。

 

 

読んでくださり、ありがとうございます!!